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2007年10月24日水曜日

商社の接待

防衛省の元事務次官の汚職振りがボロボロと出てきました。一応 永年商社に勤務した者として告白しますと、商社は接待費なしでは商売が出来ません。!!

商社が商売をするには、情報・知識・人脈と言ったものが武器です。この内 情報・知識と言うものはITが発達した今日、それを独占するのは困難ですから、最後に頼れるのは人脈という事になります。その人脈作りに最も有効な手段が接待です。それには金がかかります。際限なく必要なのです。然し 交際費には予算という枠があります。税金もかかりますし、何と言っても領収書が必要です。それを逃れる方法として裏金をつくり、それで領収書の必要無い事柄(ゴルフ・飲食・諸々・・・)に使うのです。そして抜き差しならぬ人脈をつくります。

私は 官公庁の担当では有りませんでしたが、官公庁を担当すると、大変らしいと聞きました。 何しろ お役人様の接待は向うから公然と要求して来るそうです。例えば ゴルフに接待しますと、スーツにネクタイで道具も何も持たずに来ると言います。つまり ゴルフセットからシューズ、ウエアから帽子・靴下・バッグと何から何まで一切合財を買い与えて、おまけにプレー代、夜の飲食代、そして帰りのお車代まで・・・占めて50万から100万位かかる事がある、と 或る担当者の友達の友達の友達から聞きました。それでも何千万・何億の商売が出来れば安いもんだそうです。 勿論領収書はとれませんし、お金は交際費の枠からは出ません。つまり裏金です。

その裏金の作り方が問題です。全部仕入先に出させるのです。「その一 仕入れ価格に裏金分を上乗せして、後でそれをバックさせる。」「その二 今 大きな商談の取れそうなのがある。それを取れたら払うから・・」と人参をチラつかせて出させる」取れなきゃパーです。

一時 商社は諸悪の根源だと言われて私も肩身の狭い思いをしました。ちょうど田中角栄・日商岩井のロッキード事件の時です。それでも商社はその遣り方は変えませんでした。他に生き残る方法がないからです。今後も多分変えられないでしょう。

魚心あれば水心ですから・・・。

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