今 各方面から派遣切りをする企業に対して「内部留保を取り崩して派遣社員の雇用を確保すべきだ」との声が挙がって居ます。2007年までに蓄えた内部留保は72兆円に上ると言われます。経営者達は、「これ等の金は現金で残っている訳では無く、設備投資や銀行への借入金返済、株主配当に廻しており、手元に残っている現金預貯金はほんの僅かで、此れは今後予想される運転資金不足に備えて置く為に遣う訳には行かない。」と言います。
此れは「詭弁」です。「内部留保」とは「決算後に残った余剰金」です。設備投資、借入金返済、株主配当等、諸経費全てを決済した後に残った純利益の中から出したもので、それをまた二重に言い訳に使うなどは、昔からの経営者達が使い古して来た「詭弁」に他なりません。
実際の所は「銀行が怖い」のです。銀行は「企業の資産」を担保にして金を貸します。「企業の資産」とは、昔は企業が所有する土地建物等の不動産でしたが、サブ・プライムローンの崩壊後は「内部留保」つまり「キャッシュ イズ キング」です。だから その為に派遣社員を切り、正社員の給料を削ってまで必死に貯めた命よりも大事な「キャッシュ」を「派遣切り防止対策」如きにに遣うなんてとんでもない愚行なんです。この百年に一度と言われる国民の危機存亡の時でも経営者達の小さな肝っ玉は委縮する一方です。何とも情けない!! いったい何時から日本の経営者達の倫理観がこんなに地に落ちてしまったのでしょう???
2009年1月30日金曜日
内部留保
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