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2010年4月5日月曜日

琉球の魂



 選抜高校野球は、沖縄の興南高校が見事に優勝しました。素晴らしい快挙です。大分以前に沖縄水産高校が夏の大会で、善戦空しく決勝戦で敗れた時、監督がインタビューに応えて「優勝と 準優勝では天と地の差が有る。何時の日にか沖縄に優勝旗を持って帰りたい」と 悔しさ一杯の表情で言って居たのを思い出します。その後 其の悲願を果たして今回は沖縄尚学高校に次いで三度目の達成と言う事ですが、此の興南を率いて頂点に導いた我喜屋監督の御苦労は、並大抵のものでは無かったと思われます。
 其れは 多分 琉球民族の独特の習性?とも言えるものとの戦いだったのです。つまり「整理整頓が苦手」「時間を守らない」「約束が出来ない」と言う 日本本土の人間からは信じられない習性?を改める事から始めなければならなかったからです。
 「なんくるないさ!」と 沖縄独特な言い方で、物事を言い放って仕舞う生き方が、「乾坤一擲」の勝負処での頑張りを要求される「甲子園の晴れ舞台」で発揮出来るか?が、我喜屋監督の戦う相手だったのです。
 此れは 我々本土の人間には理解できない事です。つまり 我々は2700年前からの「弥生式米作農耕民族」と言う歴史に育てられて来て居ます。みんなで力を併せて、時期が来れば田を耕し、種をまき、草取りをし、刈り取りと一年間のスケジュールを休む間もなく、寸分の狂いも無く続けなければ生きてはいけない宿命のもとで、厳しく生きて来ました。だから 時間とかスケジュールとか得るべき成果には揺ぎ無い拘りが有るのです。
 然し 沖縄は違います。沖縄は琉球民族と言うポリネシアンなんです。だから 時間感覚も、厳しいスケジュール管理や、弛みない労働も必要無い環境に永年生きて来た歴史なのです。だから 此の民族の人達を「甲子園で優勝させる」迄に育てるのはさぞかし大変な苦労が有ったのでは と察しられます。 

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