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2009年4月28日火曜日

岡崎先生の講義1

昨日 静大・岡崎先生の第三回の講義がありました。



和歌には枕詞(まくらことば)と序詞(じょことば)と言うものがあります。今迄それらが何のためにあるのか?どう言う意味合いがあるのか?分かりませんでした。それが昨日の岡崎先生の講義で良く分かりました。
『 「枕詞」と言うのはハッキリとした決め事があります。五文字(五音)からなって居り、相手が決まってます。
◎あおによし⇒奈良
◎あしびきの⇒山
◎むばたまの⇒黒
◎たらちねの⇒母
 と言う具合にキチンとしたルールに基づいて使われていますが、これ等は単に言葉の飾りであって、特に意味はありません。言わば言葉の響きやリズムを整える為のものだと言えるかもしれません。
 「序詞」は少し意味のあるもので、此れには文字数や相手などの決め事はありません。実例を上げて説明をしますと
 「あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む」 柿本人麻呂
 あしびきのは山にかかる枕詞、山鳥と言う尾の長い鳥の様に、永い夜を、来ぬ男を待ちわびて、私はひとり寂しく寝なければならないのか・・・あぁ~切ない!! 此の<山鳥から~しだり尾>までが<ながながし夜>を強調する為の序詞で、山鳥の尾と言う自然現象をもって、一人寝のながながし夜の淋しさ・切なさを比喩的に心情を表現して居ます。万葉の時代は「通い婚」で、男が女のもとへ通い、一夜を共にして翌朝男は去って行く習わしでした。だから 男がちっとも通って来てくれない女の心情の切なさ・狂おしさは察するに余りあります。それを山鳥の尾を序詞にして歌のに詠んだ巧みさから、序詞の意味を理解して欲しいのです。』
 成るほど 大変良く分かりました!!

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