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2009年10月30日金曜日

源氏物語 番外

今日の朝日新聞に『光源氏に別の顔』と題する記事が載って居ました。
 「大沢本」の<花宴巻>に 20歳の「光源氏」が、恋心を寄せる「朧月夜」に車越しに歌を詠みかけると、歌が返って来たが、其の事を「かろかろしとてやみにけるとや」との記述が有りました。「軽薄な女性だと思って其れ以上動こうとしなかった」と言う意味に取れます。当時は身分のある女性は、男からのアプローチに対しては、直ぐに返歌を出さず、然も直接の返歌もせず、付き人が代わって行動するのが通常でしたので、「光源氏」は、其の女性の余りにもダイレクトな行動にビックリして、引いて仕舞ったとという意味の様です。
 「源氏物語」は「紫式部」か書いた原本は平安・鎌倉・室町と時代の戦乱で焼失したものと思われて、現在では残って居ません。又 当時は 印刷機はありませんから原本を多くの人達が<書写>を繰り返して来ましたので、<誤写>も有りますし、意図的に改竄された部分もあるでしょう。
 そこで 此の原作から200年程のち、「藤原定家」と言う和歌の達人が、、色々散逸した資料を集めて編纂した本が「定家本」と言われ、今日では最も信頼できる本とされています。それに青い表紙が付けて有ったので「青表紙本}とも言います。
 其の「定家本」には記載されて無い文章が「大沢本」に載って居たと言うので大ニュースになったのです。此の 「大沢本」と言うのは、奈良県下の大沢家に伝得られて来た写本で、豊臣秀吉から下された、との伝承が有るそうです。
 未だ未だ未発見の「源氏物語の写本」が何処かの旧家で発見されたりして、又 新事実が出て来たりすると楽しみです。

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