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2011年5月10日火曜日

萬葉集 其の4

 「萬葉集其の4」今日の岡崎先生の講義は、萬葉集に収録された三千五百余首の詩には、長歌、短歌、旋頭歌があり、その説明をして頂きました。
 長歌は 五七五七・・・延々と連ねて行き、最期を五七五七七で締める。何故五音と七音かと言うのは良く分からないが、日本語には二音の名詞と三音の名詞が殆どで、それに助詞、助動詞、接続詞、形容詞などを繋ぐと五音、七音になる。其れが韻律的に馴染み易く、こんにちまで残っている理由だろうと思われる。
 短歌は 其の最短の形式で五七五七七となった。旋頭歌は 五七七を繰り返し、二句対の六句からなり、二人の間でやり取りをする最も心情の伝わり易い詩と言われて居る。
 今日は柿本人麻呂の長歌<妻の死にし後に泣血哀慟して作れる詩>を詳しく説明して頂きました。
『軽の里(藤原京内の地名)は 愛しい人の里だけど 余り頻繁に訪ねると 他人の目につくので 逢いたいのを我慢して居たら 愛しい人が死んで仕舞った。 あまりの悲しさに耐えかねて 軽の里を訪ねて 若しかしたら 愛しい人に似た人に会えないだろうかと行って見たが 無情な現実を確かめさせられて仕舞った。』と言う悲しい物語の詩です。
 柿本人麻呂が 愛しい人の面影を求めて藤原京の街を彷徨い歩く姿を想像させられます。

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