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2011年7月19日火曜日

狭衣物語

 <日本文学概論 11> 今日の静岡大学 岡崎先生の講義は「源氏物語」以後の作品「狭衣物語」に就いてでした。
 「狭衣物語(さごろも ものがたり)」は 「源氏物語」の凡そ60年後に書かれた物語で、作者は 後朱雀天皇の皇女 六条斉院内親王です。彼女は 明らかに紫式部の作品に影響されて居て、其の多くの登場人物は、「源氏物語」に登場する人物を連想させるものが有ります。
 ただ 主人公の登場の仕方が、「源氏物語」や 其れ以前の「今昔物語」の様に、物語の冒頭の時代設定を<いづれの御時にか・・・>とか<今は昔 ○○の男ありけり・・・>と言った形式で有ったものを、此の「狭衣物語」では その形式を無視して、いきなり主人公の<狭衣>を登場させ、漢文調の美しい文章で、恋に悩み苦しむ姿を表現して居ます。これが当時の読者達に大いに受けまして、「源氏物語」以来の名作として高い評価を得たので有ります。然し 矢張り「源氏物語」のパロディらしき部分が有ります。其れに就いては来週勉強する予定です。

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