Google

2011年6月28日火曜日

日本文学概論 10

 「日本文学概論 其の10」今日の静岡大学 岡崎先生の講義は源氏物語にも影響を与えたと思われている「大和物語」に就いてでした。
 「大和物語」は源氏物語以前のものですが、ストーリーはシンプルで
 『むかし 津の国にすむ女ありけり。それをよばふ男ふたりなむありける。(昔 摂津の国に住む女がいました。それに想いを寄せる男が二人いました。)』と言う書き出しで始まりまして、二人の男は年頃も同じ、人品骨柄も同じ位で、心ざしのほども、ただ同じようなりで、女はどちらの男にしようかと思い悩む訳です。そして父親に「どうしましょう?」と相談します。
 其処で 女の父親が、二人に男に提案します。
 「あの水鳥を射てみよ。命中させた方に娘を呉れてやる」其れは良い方法だと二人は弓を持って矢を射ました。一人の矢は水鳥の頭に当たり、もう一人の矢は尻尾に当たり、此れでは決着が付きません。困り果て女は 思い余って死を決意して川に身を投げて仕舞います。其れを見た男二人も女を追って身を投げ、とうとう三人とも死んで仕舞いました。
 「大和物語」では斯様に三人の死と言う結末が明確に書かれて居ますが、「源氏物語」の浮舟は身を投げても助けられ、その後はどうなったか分かりません。此の様に紫式部は結末を暈して、あとは読者に想像させる・・・と言う手法をとって居ます。

0 件のコメント: