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2007年7月14日土曜日

恐い台風

凄い台風が来てます。その物凄さは伊勢湾台風を思い出されます。

伊勢湾台風は昭和34年9月26日夕方、紀伊半島の東岸をなぞる様に上陸して、名古屋市に甚大な被害をもたらしました。最大瞬間風速70m、丁度満潮の時期と重なり10mを越す高潮が防波堤を一瞬に乗り越えて住宅地がアッと言うまに海底に沈んでしまったのです。

死者・行方不明者は併せて5,000人以上、名古屋市全土が海水に沈むという未曾有の災害でした

私は丁度名古屋に居まして、幸いにして被害を免れたものの、友人・知人・親戚の安否を尋ねて食料と水を積んだドラム缶のイカダを作り捜索に行きましたが、景色が全く変わってしまって全然場所が判りませんでした。兎に角 街が海になっちゃったのですから、目印になる物が全くありません。更に 屍が未だ一杯あたりに浮いているのです。不思議な事に男はうつ伏せに、女は仰向けに浮いていまして、腐敗して体内にガスが溜まって膨張し、物凄い腐臭を放っておりました。それらがイカダの方にスーッと寄って来るのです。仕方なく竿でグーッと押しやるとズブズブと竿が屍に刺さっていくのです。まさに地獄絵で、数日は食事が喉を通りませんでした。

一番酷いのはデマを飛ばしたりして、悪徳商売をする奴でした。「伝染病が流行っておおぜい死んだ。この薬を飲めば助かる」とデマを言って変な薬を高額で売ったり、下着や衣類をやはり高値で売りつけたり、関西の方からそんな悪い奴らが沢山来ました。当時は情報伝達が今とは大違いでしたから。

自衛隊が来て 見る見るうちに跡片付けが進んで被害の実態が判って、私達の親戚はみんな無事でした。唯 友人が一人行方不明でとうとう見つかりませんでした。

どうか 今度の台風四号がそんな酷い災害になりません様に!

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