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2010年6月8日火曜日

考古学 其の8

 今日は 静岡大学 滝沢誠先生の考古学「歴史と文化」の第八回の講義が有りました。今日のハイライトは二つ、其の一つは捏造事件です。
 2000年11月に発覚しったもので、宮城県上高森遺跡で、とある有名な先生が次々と今迄の通説を覆す発見をしました。所が 其の発見は、33か所中の30か所が捏造だった事が判明したのです。バレるきっかけとなったのは、其の先生が、ある日の早朝、コッソリと宿舎を抜け出して問題の遺跡発見現場に行きまして、遺物を埋めて居る所をビデオに撮られて仕舞った事です。
 其れまで 此の先生の発見した事物は、日本の人類の起源を其れまでよりも数千年も遡ると言われる程の大発見で、考古学界が大激震に見舞われた程でした。此の先生は何が目的で斯様な事に及んだのか? 結局は単なる功名心、売名行為、或いはライバル先生への対抗意識だったのでしょうか? 学者先生にもこう言う人が居たのですね。お陰で一時的に考古学を専攻する学生が減って仕舞ったそうです。そして営々と永年真面目に積み上げて来た研究成果も一旦御破算にしてやり直す破目になって、其の御苦労はさぞ大変な事でしたでしょう。
 第二のハイライトは 後期旧石器時代(3.5~1.6万年前の最終氷期寒冷期)に 地球の平均気温が現在よりも6~8度低く、海面が凍結して15~20mも下がったと言われて居ます。だから 日本列島はアジア大陸と陸続きだったと考えられます。其の時 マンモスや、オオツノシカ、ナウマンゾウと言った大型哺乳類が大陸から移動して来て、其れを追って人類も移動して来た と 考えられて居ます。
 富士山の麓の愛鷹山麓に発見される遺跡には、其の時 大型哺乳類を捕獲する為の罠(落とし穴)が数多く見つかる事です。
 何しろ 旧石器時代の事です。石器で穴を掘るなんて事は大変な作業です。鉄の器具が作られるのは遥か以後の3世紀頃ですから、3万年も昔にそんな大作業をするには勿論大勢の人手を要したでしょうし、其の大勢を指揮監督する指導者が居た事でしょう。日本人の祖先は其の昔から組織力に恵まれた民族と言えるのでしょうか?。或いは 組織に支配され易いのでしょうか?

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