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2011年10月19日水曜日

仏教伝来

 今日の静大 湯の上先生の仏教に関する講義は、お釈迦様<釈迦牟尼世尊>が紀元前五世紀ごろ、自分が悟りを開いて、弟子達に其れを説いた「原始仏教」と、其れが遥々中国を経て、そして朝鮮半島を経由して日本に伝わるまでの話でした。
 日本に伝わって来たのは「大乗仏教」と言う仏教で、お釈迦様が亡くなって500年後位、丁度西洋でキリストが生誕した頃インドで成立しました。「原始仏教」が「上座部」と「大衆部」に分裂して「上座部仏教」が「小乗仏教」になり、「大衆部」が「大乗仏教」となり此の「大乗仏教」が日本に伝来したのです。日本史で我々が教えられて居る「仏教伝来」は 西暦538年 百済の聖明王の使者が、欽明天皇に金銅の仏像経典等を献上した時とされて居ますから、「大乗仏教」の成立から凡そ550年の年月を経て来たものと思われます。
 「大乗仏教」成立後100年(紀元前400年)頃 インドから中国に伝わりましたが、インドの言葉(サンスクリット語)で書かれた経典を、超人的な努力と才能で漢語に翻訳したのが鳩摩羅什(くまらじゅう)と言う人と、其の後を引き継いだのが、西遊記で有名な玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)です。
 不思議に思いますのは 中国で此の様に超人的な努力でインド語を漢語に翻訳したものを、日本に伝来して時に、何故に漢語を和文に翻訳しなかったのだろうか?と言う事です。其の能力は充分に有ったでしょうに、そうすれば仏教と言うものが、今よりもっと民衆の親しみやすいものとなり、今ほどの衰退をしなかったかも知れない と思いました。

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