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2010年7月7日水曜日

考古学 其の12

 昨日の静大 滝沢先生の「考古学 歴史と文化 第12回」は、<歴史考古学>に就いてでした。<歴史考古学>と言うのは=同時代の文献資料が残る時期を対象とする考古学の事です。
 我が国の最古の現存文献と言うのは、「古事記」と「日本書紀」で、凡そ八世紀頃の物です。其れ以前、5~7世紀の物は残念ながら残って居ません。七世紀に聖徳太子が作らせたと言われる文献も有ったと言われて居ますが、残って居ません。結局古代の6~7世紀の歴史考古学は、断片的に残っている資料・遺跡を拾い集めて紡いで行くしかないのです。其の遺跡には、古代~近代まで、次の様な様々に分類される沢山のものが有ります。
 ・政治遺跡 都城、官衙、城館、城下町
 ・宗教遺跡 寺院、神社、経塚、磐座
 ・住居遺跡 一般集落、港町、城下町、門前町、宿場町
 ・埋葬遺跡 火葬墓、中世墓、近世墓
 ・生産遺跡 水田跡、窯業跡、製鉄跡、製塩跡、鉱山跡
 ・交通遺跡 駅家跡、道路跡、港湾跡、鉄道跡、戦争遺跡、戦場跡、防空壕跡、特攻基  地跡
 これ等膨大な資料・文献から、古代人~近代人のメッセージを読み取って行く作業は大変な努力を必要とする訳です。其処に考古学の楽しさ・苦しさが有るのでしょう。

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